SDGsへの取り組み

プロジェクトは、国際家族計画連盟(IPPF)の加盟協会であるIPPFウガンダ(RHU)、サラヤ、ジョイセフが、IPPFのパートナーとして支援し、2018年5月~2020年6月まで実施しました。
ケアの質と感染予防の手順がクリニックよって、ばらつきがあることが分かり(特に公立の医療機関)、クリニックのリニューアル、利用者のプライバシー保護の徹底、水道の敷設、出産用のベッドに廃棄物用のバケツ購入、廃棄物処理の改善を図りました。
さらに、整理整頓に清掃方法、感染予防に関する手順が改善されたことで、利用者のケアの質、そして安全性が向上しました。
リラの保健センターⅢにあった検査台
アパチの保健センターⅢの産科病棟の天井
設備改善のピフォーアフター1
ルウェロ地区、ジロブウェ保健センターⅢ
タイルが貼り替えられ、廃棄物が分別された
オナー保健センターⅡに設置された雨水貯蓄タンク
手指衛生と予防の手順は、プロジェクトで作成された標準業務手順書(SOPs)によって改善。
手洗い場を増やして、医療従事者に手指衛生について教え、手順書をクリニックに掲示してすべてのスタッフが意識できるようにしました。
手洗いが難しい診察中における手指消毒剤の使用は、効果を発揮。サラヤによる感染症予防対策に関する衛生トレーニングは医療従事者に好影響を与え、WHO「手指衛生5つのタイミング」の遵守率は92%まで上がりました。
現地インタビューの結果、下痢、コレラなどの感染症や、妊娠関連の敗血症の件数が、2019年度では前年度比で35%にまで減少。産後、退院までにかかる日数も減少しました。
"出産後、母親たちを診ていて(プロジェクト開始前と比較して)敗血症の件数が減っていることが分かりました。プロジェクト前は大体10人中6人くらいにあった敗血症が、最近は10人に1-2名になりました。"(ルウェロ総合病院の看護師)
"サラヤの物資がエンパワーメントしてくれました。RHUに提供した製品は非常にユニークです。サラヤは、RHUがこれまで提供できなかったものを与えてくれました。手洗い(と手指消毒)の重要性はQOCトレーニングで特に強調されました。その一つが「手指衛生5つのタイミング」です。サラヤの消毒剤をすでに使っていたRHUは、新型コロナウイルスの感染が始まった時(他の施設より)有利でした。"(RHUグル・クリニックのマネージャー)
プロジェクトに参加する医療従事者に、手指衛生トレーナーのトレーニングを実施。
トレーナーを設けることで、新しいスタッフの異動があっても、手指衛生と感染予防の手順を教えられるようになりました。
医療現場の衛生だけでなく、利用者の安全、SRHとFP(家族計画)サービスの在り方、照会の仕組みについてもトレーニングを実施。
研修前後の見守りと監督をRHUが行うことで、参加したクリニックはケアの質(QOC)を改善することができました。
QOCトレーニングでグループワークをする参加者
QOCトレーニングでグループワークの発表を見る参加者
サラヤのロビナさんがトレーナー研修で手指衛生について話す
サラヤの手指消毒剤を使うクリニックのスタッフ
※セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス
感染予防に関する標準業務手順書(SPOs)と教育資料が作られ、パートナークリニックに配布。
手指衛生マニュアルとして、多くのクリニックが必要としました。
"トレーニングで学んだことは、プロジェクト後のコミュニティに残るだろう。保健ボランティアは今までよりも準備ができています。"(アパチ地区、イノモ保健センターⅢ、クリニック責任者)