SDGsへの取り組み

世界中の妊産婦を守る運動「ホワイトリボン」。
その支援の輪を広げるために、世界の妊産婦やママがおかれた状況を日本のママたちにも知ってもらうことで共感しあい、世界中のママたちがつながって支えあっていけたら。
そんな願いこめてスタートしたのが、このプロジェクト。
海の向こうを知ることで見えてくることとは?
世界をひろげるあたらしい一歩をふみだします。
タンザニアでは、現地の診療所に分娩台もない診療所があり、施設が充実していないために、多くの妊産婦が自宅出産を選ぶほかありません。医学的な知識もなく、消毒も十分ではない状況で命を落としてしまう妊産婦が後を絶たないのが現実です。
母子保健棟とは、妊産婦の産前産後の健診、分娩、そして出産後などに休養や入院ができるだけでなく、女性たちが家族計画や性感染症の相談ができる施設のこと。
タンザニアにあるムワマカランガ診療所の母子保健棟は、毎日約1件のお産を取り上げていた村の診療所ですが、古くて天井が抜け落ちているなど劣化が著しかったため、改修ではなく、新たに立て直さなければならなくなりました。
そこで、2014年12月に4年の月日をかけて、ラクトフェリンラボの売上げによる寄付で、あらたな母子保健棟、通称「ミルキーハウス」が完成しました。
「ミルキーハウス」では、分娩台に待合室、予防接種室、家族計画講義室、産後の休憩室、シャワー室、水洗トイレなどが完備されています。
また、以前は窓を閉じると真っ暗になる木窓の部屋でしたが、ガラス窓に変わったことで明るい部屋になり、現地ではこのような建物が非常に珍しいことから、「あのガラス窓がついた建物で出産してみたい」という声が多く、憧れの建物となっています。
ジョイセフは、2011年3月よりタンザニアにて、妊娠・出産する女性へのサポート活動をスタート。安心して出産を迎えられる施設を整備することはもちろんのこと、家族計画や妊娠・出産に対する正しい教育活動の啓蒙活動の2つが進められてきました。
なぜ診療所で産むことが大切なのか、自宅で出産するとどんな危険性があるのか、家庭訪問をしたり、講習会を開くなど、村人に伝える必要があるため、保健スタッフとコミュニティ・ヘルス・ワーカー(CBSP)の育成に努めています。
妊産婦の夫への教育も大切なことから、「ミルキーハウス」にも講義室が設置されています。
ジョイセフアンバサダー堂珍敦子さん。
5児のママでもあり、モデルとしても活躍中。
アフリカの女性の現状やジョイセフの活動に関心を持ち、妊産婦を守るホワイトリボン運動をサポートする女性リーダーのひとりとしてさまざまな活動をサポート。
母子保健棟「ミルキーハウス」が、村人たちにとって自分たちも一緒に作り上げた施設として「愛着」や「責任感」を持ってもらうという目的で、村人たちとペインティングを行いました。 完成セレモニーでは500人近い村人たちが集まり、村人たちからの寄付で牛が一頭さばかれ、日本スタッフを歓迎してくれました。
取材を兼ねて、ジョイセフアンバサダーでありモデルの堂珍敦子さんが現地を視察。誕生学アドバイザーの資格を持つ堂珍さんは、村人たちを対象に妊娠や出産の仕組みなどを説明するセッションを行いました。
タンザニアには、若者たちの望まない妊娠や、HIV/AIDSの問題が山積みにされている地域があるため、ジョイセフでは若者支援プロジェクトを行っています。そこで、プロジェクトの模様を視察。研修を受けたピア・エデュケーターの若者たちが、寸劇やトークを通して望まない妊娠や性の正しい知識についての啓発を行っていました。
タンザニアの女性たちは本当に大変な状況に置かれているのですが、実際に話してみると、日本の女性と変わらないなと思いました。
でも、だからこそ支援で変えられることは変えていかないといけない。そしてじぶんの子どもたちの未来をよい社会にしていくためには、世界全体の環境や状況をよくしていかなければならないと思っています。
だから私にとって、ジョセフさんの活動に参加すること、子育てすることは、一緒なんです。